はじめに

人材育成に取り組む企業が直面する最大の悩みは、「社員が積極的に学ぼうとしない」という点です。

この問題の背後にある最大の要因は、「リスキリングが自身のキャリアにどのように影響するのかよくわからない」ということです。この課題を解決するためには、学びとキャリアの密接な関連性を示すことが必要です。具体的には、キャリアアップとスキル獲得、そして学びの活用を結びつけることが欠かせません。この結びつきを実現するのが、「社内スキル」や「社内資格」と呼ばれる「社内ライセンス」です。

社内ライセンスとは

社内ライセンスとは、社内で必要なスキルを可視化したものです。これは、社員が特定のスキルや資格を取得することで、その能力や専門性を証明し、適切な職務や業務にアサインされる仕組みです。

これまでは、従業員の能力やスキルは目に見えないものであり、主観的な評価に依存していました。社員は自分の能力やスキルがどのように評価されているのか理解できず、研修を受けても昇給や昇格に繋がるのか不透明なため、組織に対する信頼を失い、モチベーションが低下していく可能性があります。

受講が自身のキャリアに繋がるのかわからない

医師や弁護士は、彼らが持つ資格により、その仕事を行うことができるように、企業内で従業員のスキルや資格を明確に定義した社内ライセンスを導入すれば、それに基づいて仕事をアサインすることが可能になります。同様に、社内ライセンスを導入することで、従業員のスキルや能力を明確に定義し、管理することが可能になります。

たとえば、リーダーシップやマネージメントなどのスキルが社内ライセンスの一部として定義されると、従業員はこれらのスキルを習得することで、チームリーダーやプロジェクトのリーダーとしてのポジションに抜擢されやすくなります。このような仕組みによって、企業は従業員のスキルの底上げや育成を管理することができます。

企業は従業員のスキルの底上げや育成を管理することができます

さらに、社内ライセンスを人事評価に繋げることで、昇格や昇給、さらには職務の要件としても活用することができます。たとえば、管理職の昇格要件として、コーチングスキルを設定したり、AIスペシャリストのスキルを持つ従業員は賞与をアップさせるといった活用です。また、営業や購買などの職種へのキャリアチェンジには、交渉力のスキルを要件とする、といったことも考えられます。

しかし、全てのスキルが人事評価に繋がるわけではありません。たとえば、ITリテラシーのような全社員に必要な基本的なスキルは、昇格や昇給とは直接関係しない場合もあります。

社内ライセンスを人事評価に繋げることで、昇格や昇給、さらには職務の要件としても活用できます

企業が社内ライセンスを作る理由

企業が社内ライセンスを作る理由は、人材育成に必要な一環として位置づけられます。
社員の自発的な学びを促すために、研修や機会を提供するだけでは十分ではない、ということがデータで示されています。

その根拠として、人材育成の体系的な取り組みである企業内大学に関する課題の報告が挙げられます。

▼国内の企業内大学(55社)の実態調査から判明したこと

国内の企業内大学における運営上の課題

「自発的な学び」の課題を挙げる企業内大学の割合が約70%と最も高くなっています

このような課題の背景には、社員教育のゴールが不透明であることが挙げられます。
社員は、学習するメリットが明確でないため、自発的に学ぼうというモチベーションが生まれません。また、将来のキャリアや給与にどのような影響を与えるか、望ましい方向性が見えない場合、学習への動機づけが難しくなります。

この問題を解決するためには、社員が学ぶことの意義や将来への影響を明確に伝える必要があります。学習したスキルが具体的な給与やキャリアパスにどのように活かされるか、社員教育のゴールを明確化し、学習の目的や目標を共有することが不可欠です

社員教育のゴールを明確化することで、自発的に学ぼうというモチベーションが生まれます

たとえば、「社内ライセンス制度」を導入することで、効果的に社員の学ぶ意欲を高めることに成功している企業もあります。社員教育において、先進的な企業が取り組む「企業内大学」の調査では、自発的な学びのために取り組む対策の中で、社内ライセンス制度が上位に位置づけられていることも、その効果を示唆しています。

▼国内の企業内大学(55社)の実態調査から判明したこと

自発的な学びを促す取り組み

社内ライセンスを簡単に発行、管理するなら
LOGOSWARE Xe

「社内ライセンス制度」の活用が、リスキリングの成功に有効だとしても、どの社員にどんな社内ライセンスを発行したのか、または発行が遅延していないかなど、その管理の煩雑さに導入を躊躇してしまう企業も少なくありません

そのような課題を解決するために開発されたのが、LOGOSWARE Xeです。
LOGOSWARE Xeを活用すれば、社内ライセンスを簡単に発行・管理することができます

役職×スキル(社内ライセンス)×役職の紐づけで、学びをキャリア直結型に

上図の右側にもある通り、LOGOSWARE Xeは研修のプラットフォームとしても機能します。
研修は、インプット(eラーニング)、議論(集合研修)、アウトプット(課題レポート・テスト・アンケート)を自在に組み合わせてひとつの研修として設計・実施・管理できます。

インプット・議論・アウトプットを自在に組み合わせて、柔軟な学習設計が可能

ポイント①:外部の学びもライセンス発行の対象

LOGOSWARE Xeの管理者は、Xeに掲載する研修に社内ライセンスを紐づけることができます。
この過程で、外部の学び(社外研修や外部資格など)も発行の条件に設定することができます。
つまり、社内の研修だけではスキルが図り切れない場合にも対応できます。

社外の研修から、社内ライセンスを発行

ポイント②:ライセンス発行は承認制

LOGOSWARE Xeでは、学習者が研修を完了し、管理者から承認を得ると、社内ライセンスが付与されます。社内ライセンスの発行は承認制であり、このポイントが重要です。社内ライセンスは人事評価に繋がる場合が多く、無秩序に発行されると人事を統制できなくなります。また、社内ライセンスは企業が求める正式なスキルであるため、無秩序に発行されると社内ライセンスが形骸化してしまいます。

管理者から承認を得ると、社内ライセンスが付与

ポイント③:タレントマネジメントシステムと連携

さらに、LOGOSWARE Xeはタレントマネジメントシステムと連携することが可能です。
この連携により、社内ライセンスの取得や所持状況をタレントマネジメントシステムに反映させることができます。これにより、人材配置や異動、昇給・昇格などの人事プロセスがスムーズに進行し、効率的な人材育成が実現できます。

社員情報と社内ライセンスを連携することで、スキルベースで人材配置ができる

LOGOSWARE Xeを活用することで、社内ライセンスの発行や管理が効率化されるだけでなく、社員の自発的学習の壁となっていた「リスキリングが自身のキャリアにどのように影響するのかよくわからない」という課題を解決するとともに、学習するメリットが明確になります。

その結果、社員は自発的に学ぼうというモチベーションが生まれ、企業全体の生産性と競争力が向上します。

また、効率的な社内ライセンス管理により、教育プログラムのコスト削減や運用の簡素化が実現し、企業のリスキリング戦略を効果的にサポートします。LOGOSWARE Xeの活用により、企業と従業員の双方にとって持続的な成長と成功をもたらす基盤を構築することができます。

LOGOSWARE Xeはリスキリング時代に合わせた最新の設計がなされており、
この他にも、リスキリングの成功に欠かせない5つの機能を兼ね備えています。

より詳しい情報は、LOGOSWARE Xe製品サイトをご確認ください。

詳しい説明をお求めの方、実際にLOGOSWARE Xeを体験したい方は、
こちらよりお気軽にお問い合わせください。

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